英語留学中にアルバイトはできるの?国別の事情を解説

各国のアルバイト事情

国によって留学中にアルバイトができるのか、できないのか決まっています。またアルバイトが出来たとしても働く時間が決まっていることも多いので、そちらについて一つずつ紹介していきます。
※本記事の情報は2019年7月時点のものです。

アルバイト事情:アメリカ

アメリカに英語留学をしたときは学生ビザでのアルバイトは基本禁止となっています。しかし、大学生か大学院生の留学生については大学のキャンパス内のアルバイトであれば「週20時間」までは可能です。

アルバイトは学内に限られるため種類は限定されてしまいますが、仕事としては図書館、カフェなどを初め事務員のお手伝いや清掃のアルバイトなどがあります。時給は州の最低賃金で設定されていることが多く大体$11ぐらいで日本円に換算すると1200円程度です。

アメリカにはワーキングホリデービザというのはありませんので、留学して働きたいのであれば学生ビザを使って大学などに行く必要があります。

アルバイト事情:イギリス

イギリスに英語留学をした時は6カ月間と12カ月未満の学生ビザ「Pre-sessional course」ではアルバイトをすることができません。アルバイトができるのは「Tier4 Student Visa」という学位を取るために留学をしている学生ビザを持っていて条件をクリアしている場合のみとなります。

学期中に働ける時間は学校の区分によって異なりますが10時間~20時間までアルバイトをすることが可能です。また、夏休みなどの学期外であれば週40時間のフルタイムで働くことができます。

但し、アルバイトの条件がクリアできたとしても、スポーツのコーチやエンターティナーなどの仕事は行ってはいけないなど、細かいルールがありますので注意してください。

イギリスの最低賃金は年齢ごとに決まっており大体6.7ポンド、日本円にして1000円から1010円ぐらいです。

アルバイト事情:カナダ

カナダでは6か月を超える機関学校に通いたい場合は学生ビザの発給が必要です。政府認定の学校に通っており、そこの「フルタイム学生」であれば有給のインターンシップやアルバイトをすることが可能となっています。

学期内は週に20時間の就業が可能であり、夏休みやクリスマスなど授業がない学期外に関しましては週40時間のフルタイムで働くことが可能です。時給は10~11カナダドルで日本円にして850円~935円とちょっと低めとなっています。

また、カナダではワーキングホリデービザを取得して留学することもできます。この場合は1年間の就労、6ヶ月の就学が可能です。

アルバイト事情:オーストラリア

オーストラリアに英語留学をした時は学生ビザで2週間40時間までアルバイトをすることができます。カナダやイギリスで留学をする場合は細かい規定や条件などがあり、厳しい部分もありますがオーストラリアでは語学留学の学生でも働くことができ、更には夏休みや冬休みなどの学期外にはフルタイムで仕事ができるなど、他の国と比べて留学生も働きやすい国といえるでしょう。

ワーキングホリデービザでの就労もでき、同一雇用主のもとで働けるのは6カ月間と制限はありますが働く時間に関しては制限がありません。ピザの有効期限は1年間が基本となっていますが、政府に指定された地域および仕事で88日間(3カ月間)働き、雇用証明書と給与明細などの用意ができれば「セカンドワーキングホリデービザ」という2年目のビザを取得することも可能です。

オーストラリアの時給は平均で17豪ドルで日本円にして1331円と高めに設定されています。

アルバイト事情:フィリピン

フィリピンに英語留学をした場合は、残念ながら学生ビザでアルバイトをすることはできません。この国は留学費用や物価の安さが特徴で英語留学初心者の方には人気ですが、現地でお金を稼ぐ方法はありません。イギリスやカナダでも条件を満たせばアルバイトをすることが可能です。また、大学や大学院への留学であればTA(ティーチングアシスタント)という教育補助業務など貰うことができる報酬などがありますが、フィリピンではTAでも報酬を受け取ることはできないようになっています。

その為、フィリピンに留学しようと考えているのであれば、いくら費用が安いといっても1年の滞在で100万以上は行きますのでしっかりと費用を貯めておきましょう。

フィリピンには一芸留学というのがあり「3D ACADEMY」という語学学校が企画しているものであり、一芸のスキルを使って世界で活躍をしている日本人を支援するといったものです。自分のスキルに自信がある方は、このような制度を使ってみてより安く留学を目指してみてください。

あなたに向いているアルバイトは?

各国のアルバイト事情についてはこれで理解できたでしょうか。国によっては時間は制限されているものの条件さえ満たせばアルバイトできるところもありますが、留学生は働くこともできない国もありますので「現地で稼ぎたい」と思う方は、国にも注意してください。次はレベル別で向いているアルバイトについて紹介。英語に自信がない方、日常会話なら問題ない方向けなど自分がどのアルバイトならできるか一つずつ説明していきます。

英語にまだ自信がない人へ

英会話初心者、語学に自信がないからといって働くのを諦めてはいけません。海外には日本人が経営しているレストラン、日本食をメインにしている飲食店などがあり、そこには日本語を話せる人が多くいますので、裏方がメインになりますが日本語を使いながら働くことができます。

また、清掃やベッドメイキングなどあまり英語などで会話をしなくて済むようなアルバイトがたくさんありますので語学レベルがそこまで高くない、初心者であっても働くことは可能です。ただし、日本語を話せる職場やあまり会話をしない職場にアルバイトをしてしまうと英語を喋る機会がなくなり、働きながら語学力をあげることが難しくなります。

日常会話なら大丈夫な人へ

日常的な英会話ができるのであれば、同じ日本食レストランでもホールを担当することができ、そこで外国人とコミュニケーションを取りながら働くことが可能です。また外国のレストランは日本と違って、ホールスタッフのサービスが良ければ「チップ」をくれることもありますので、時給以外のお金を稼ぐこともできます。

最初は日本食レストランで働いて、日常英会話に自信がついてきたのであれば日本人のいない飲食店や雑貨店などのサービス業で働き、たくさんの人とコミュニケーションを取りながら語学力をアップさせることが可能です。

会話ができるようになれば働いてお金を貰いながら更なるスキルアップに繋ぐことができるようになります。

英語に相当自信がある人へ

英語に相当の自信があるのでしたら、現地の企業にインターンとして働いてみてはいかがでしょうか。企業でのオフィス業務などは留学後の就職にも役に立たせることが可能ですし、面接でのアピールも十分できます。また英語力に自信がある方は、地元の人しか訪れないようなローカルなお店で働くことで、その地域の特色を知ることができますし、更に語学力をあげることが可能です。

英語や中国語、語学力に自信がある人は、その場だけのお小遣い稼ぎだけではなくその後のキャリアを見越した働き方をした方が将来の役に立つかもしれません。

アルバイトをする上で注意すべきことは?

英語留学中にアルバイトをしたいと思っているのであれば、現地に到着してすぐに始めるのは辞めたほうがいいでしょう。何のために留学をしたのかをしっかりと考えて、まずは語学力を上げるために集中して勉強したほうがいいと思います。また、現地に慣れていないのにアルバイトをすると身体的・精神的にも負担が大きくなり、身体を壊してしまう危険性もあることを覚えておきましょう。

まずは、現地でアルバイトをしなくても困らない程度に予算をしっかりと貯めてから日本を出発し、留学先の就業はあくまでも「勉強の一環」として行ってください。

また、アルバイトをするなら英語だけでなく様々な外国語に触れ合えるところを選ぶことでより意義のある留学にすることが可能です。その為、英語留学のアルバイトは日本のように簡単に決めるのではなく、慎重に選んだほうがいいでしょう。

まとめ

英語留学におけるアルバイトに関して紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。国によってアルバイトができないところ、またできたとしても週に20時間までしか働けないことがほとんどですし、きっちりその時間まで働くことは難しいでしょう。その為、現地でのアルバイトは「生活費を稼ぐ」というよりも「現地の様々な人達と交流して語学力を上げる場所」として働いたほうがいいでしょう。

英語留学はあくまでも大学などで語学を学びにいくのが本分であり、アルバイトはおまけみたいなものです。この記事を読んで「留学先で働くことができるなら、お金をそこまで貯めなくていいや」とは考えずに、まずは日本でしっかりとお金を貯めて、現地でお金をアルバイトをしなくてもいいぐらいの予算が貯まってから留学することをおすすめします。

英語留学をする多くの人は何かしらの目的を持っていることがほとんどだと思いますので、アルバイトは自分自身の目的を達成する為の一つの手段であることを認識して、留学に臨んでください。